膵嚢胞疾患に対するEUS-FNA
日本で膵嚢胞に対してFNAが施行されることは一般的には推奨されていない(播種の報告があったため)が、国際的には一般的な手技である。嚢胞液の分析もそうであるし、最近ではFNA針からの生検も普及して一般的となっている。一言で播種といっても自然破裂による播種かFNAによる播種かは鑑別が難しい。播種の発生率についてはEUS-FNAが寄与しないという報告(Endoscopy 2014:46:382-387)もある。worrisome featureのない小さなBD-IPMNの評価には細胞診が推奨されている。
嚢胞液の解析
22Gで十分である。
CEA:粘液性と漿液性の鑑別。192 ng/mlをcut-offとするとそれ以上が粘液性の確率は80%。しかし良悪性診断は困難。
Cytology:特異度は高いが感度は低い
アミラーゼ:嚢胞と主膵管交通の有無を確認するためには有用なマーカー
CA125:MCNとの鑑別に有用 (Pancreatology 14:503-509, 2014)
Cellvizio(CLE)
19Gを使用
SCA:suoerficial vascular networkといわれる細い血管構造の集簇所見
IPMN:papillary projectionに代表される乳頭上構造
MCN:thick grayline
cystic NET:black neoplastic cells clusters with white fibrous areas
Cystoscopy
19G
IPMN:嚢胞内に粘液塊。イクラ状隆起。
MCN:嚢胞内に粘液塊
SCA:嚢胞液は透明で平滑な嚢胞壁に豊富な血管
pseudocyst:field of bright particles
DETECT study
cystoscopyとnCLEを同時に行った。
IPMNとMCNを合わせた粘液性嚢胞の診断能ではcystoscopyおよびnCLEの特異度は100%、また感度もそれぞれ71%と77%。
TTNB(through the needle forceps biopsy)
固形性病変(GIE 2016:84:158-162)
嚢胞性病変(GIE 2018:87:1263-1269)