EUS-guided celiac plexus neurolysis/celiac ganglia neurolysis(腹腔神経叢/節ブロック)

・膵癌では75-80%に初診時から疼痛

緩和医療でも40%が強い疼痛

・1996年にWiersemaらにより最初に報告

・腹腔神経叢はTh12-L1からL2にかけて存在し、多くの神経節・束を含む。周囲にエタノールなどを注入し、腹部内臓を支配する神経を遮断し腹部内臓由来の疼痛緩和を行う

・当然、腹水貯留による腹壁伸展やがん性腹膜炎による体性痛には効果は期待できない

・局麻やステロイドなど神経を破壊しない薬剤はblock、エタノールやフェノールなど神経破壊する薬剤を友香うとneurolysis

・最近ではSMAより下方まで穿刺針を進めて薬液を注入するEUS-BPN(broad plexus neurolysis)も報告されている

・EUS-CPN

 central法とbilateral法がある。差がないという報告とあるという報告、両方ある。

 bilateralではCeAが描出されてから反時計回り(左側)・時計回りに回してさす

 (1% lidocaine 3cc + ethanol 10cc/each)

meta-analysisで有効率72.5-80.1%。持続は4-5週間。

EUS-CPN施行中に心拍数の15回以上の増加が30sec以上続いた症例は疼痛緩和が良好との報告あり。偶発症21%だが、大半は48hr以内に自然軽快。内訳は一過性下痢 10-17%, 一過性疼痛増強6.8-9%, 一過性低血圧3.4-20%, 酩酊 0-12.5%。重篤な副作用は0.2%

脊髄虚血・梗塞による対麻痺の報告あり。他に後腹膜出血、脳膿瘍、肝・脾梗塞 etc

・EUS-CGN

   腹腔神経節はEUSでは内部に索状あるいは巣状の高エコーを伴う類円形あるいはアーモンド形を呈し、しばしば糸状の低エコーがみられる。大動脈の前面、腹腔動脈起始部頭側あるいは腹腔動脈左側やや下方、左副腎の内側に10.8-13 x 2.6-6mmのおおきさで2-3個みえる。EUSでの腹腔神経節の描出率は62.5-89.4%。1% lidocaine 3cc + ethanol

25Gを使う。EUS-CPNより有効であったとの報告も。EUS-BPNと併用すると効果が高いという報告もある。